2012年1月21日土曜日

回転周期


クルクルと キリキリと 僕は回りつづける
回りつづけることに すっかり目を回してしまって
僕はあおい顔して 吐くのをこらえながら
クルクルと キリキリと やっぱり回りつづけて

回りを見渡すと みんなも僕と同じように
クルクルと キリキリと 回りつづけている
なんでみんなは 僕みたいに目を回さないのか
あおい顔して 吐くのをこらえてたりしないのか

僕はクルクル キリキリ 回りつづけながら
彼らをよく観察することにした 勢いよく回る視界に
入っては去ってゆく彼らを クルクル キリキリ回る彼らを
あおい顔して 吐くのをこらえながら 僕は見つめることにした

彼らは 僕みたいに目をうろうろさせることなく
クルクル キリキリ回りながら 彼らの真正面のある一点を見つめている
僕も彼らも回転してるから難しいけど 僕は彼らの視線を追ってみた
そこには世界があった なんと世界さえも回っていた

僕らが回りつづけるように 世界も回っていた
地球が回るように 太陽系が回るように 銀河が回るように
世界は僕らのまわりをまわりつづけていた
みんなは回りつづけながら 世界を見つめていた

愛が回っていた 経済が回っていた 戦争と平和が回っていた
充実した日々が回っていた 正義が回っていた 堕落が回っていた
快楽が 自虐が 喜びと悲しみが 平穏な毎日が 夢が
嘲笑が 殺意が 希望とあきらめが みんなみんな回っていた    

彼らが回転することに目を回してしまわないのは
彼らがひとりひとり見つめる世界の回転周期が 彼らのそれと同じだからだ
こらえきれず僕はついに吐いてしまった 
胃から吐き出されたものでさえも 僕のまわりをグルグル回っていた

それから僕は見つめることにした クルクル キリキリ回りながら
あおい顔をして 僕をまわる世界を 世界がまわる僕を見つめることにした
世界というその一言にも 数え切れない程のものが内包されている
僕はそのそれぞれの回転周期が知りたい 僕の回転周期と合うひとつを知りたい
 
クルクルと キリキリと 僕は回りつづける
回りつづけることに すっかり目を回してしまって
僕はあおい顔して 吐くのをこらえながら
クルクルと キリキリと やっぱり回りつづけている

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