少年ジャンプ
目の前に河が流れている
水かさのある
急流の河だ
茶色く薄汚れた水だ
河の向こうで誰かが見ている
手を振るわけでもなく
ただこちらを見ている
顔がない
河の向こうで鶯が鳴いている
森では桃色の花もちらほらと見える
河の向こうには
春が来ている
なんとなく向こうへ行きたいので
橋を探そうとした
川上へ行こうと
急流の河沿いを
のぼろうとした
川上の方を眺めると
河なんて流れてなかった
目の前には河なんてなかった
ちょっとだけ深い
溝があるだけだった
納得して
それを認めた
それを認めたあとで
家に帰った
そして少しだけ眠った
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