2012年1月26日木曜日

少年ジューシー


僕の惑星は健康な呼吸を長く忘れて
大気層を放ったまま地表ばかりが立派になって
正しい自転の速度ばかりに気を払っている

僕という一人称が変転を繰り返した
忌まわしくまた懐かしい
遥かなカンブリア時代をそのままに
僕の惑星のマグマは今も
硬い地表の底で対流を続けている

そしてそれはたまにあふれ出しては僕を困らせる
僕の惑星の地表を幼いマグマで覆ってしまう
僕は呼吸を思い出して苦しくなってしまう

少年ジューシー
君は僕の卵の中身
君は僕に人懐こく声をかけて
僕をカンブリアのかつての動乱へと振り向かせる

少年ジューシー
僕は君への挨拶の仕方をしらない
だからいつも悪態をついては
僕からあふれ出た君を惑星の外へ放り出す

おっちょこちょいの少年ジューシー
猪突猛進の少年ジューシー
先走りの少年ジューシー

僕の惑星はいつも君を放逐してきた
僕の平静な地平を脅かす厄介者として
でも君のしつこさは僕の惑星が白亜紀になっても
氷河期を迎えてもいつまでも止む気配がない

少年ジューシー
マグマの君をいかに放り出すかの算段はやめだ
そろそろ君と話をしよう

君を僕の硬い地表に迎えよう
君が僕の惑星の新しい海となるなら
それでいい

少年ジューシー
もういちどカンブリアの話をしてくれよ
幼くてちょっぴり莫迦で
ひたむきだったあの頃の

0 件のコメント:

コメントを投稿